2022年も航空貨物市場は縮小を続けている

2022-11-09 141

航空貨物市場は、世界経済の減速やサービス支出の増加に伴い消費者が財布のひもを締める中、10月も18カ月ぶりの記録的な伸びを維持した。

航空業界は典型的な書き入れ時に入っているが、海運活動が増加する兆しはほとんどなく、需要と運賃は通常は上昇するはずだが低下する。

市場情報会社Xenetaは先週、10月の航空貨物市場の貨物輸送量は前年同月比8%減少し、需要の減少は8カ月連続となったと報告した。

9月以降、減少幅はさらに深まり、貨物輸送量は前年比5%減、3年前比0.3%減となった。

パンデミック(世界的大流行)に関連した不足やサプライチェーンの寸断で昨年の記録的な水準は持続不可能で、10月の需要も航空貨物輸送が低調だった2019年の水準から3%減少した。

生産能力の回復も停滞している。Xenetaによれば、利用可能な腹部と貨物スペースは現在の水準を7%下回ったままであり、運賃が依然として比較的高い理由の1つとなっている。

夏のさらなる旅客便の再導入による追加の航空輸送力は、需要の低下と相まって、航空機の満載と利益の減少を意味する。

10月の世界のスポット空輸料率は2カ月連続で前年水準を下回った。

Xeneta氏によると、下半期の小幅な伸びは、雑貨料率が引き続き低下している一方で、特別運賃が上昇したことによるもの。

アジア太平洋地域の欧州・北米向け輸出は10月下旬に小幅増となったが、これはシーズン後半の急増よりも出荷ではなく工場が閉鎖された中国のゴールデンウィーク休暇の反動が関係している可能性がある。

最も重要なのは、昨年12月以降、世界の空輸料率が3分の2低下し、前年比約25%低下して1キロ当たり3.15ドルとなったことだ。しかし、輸送力の不足、航空会社や空港の労働力不足、航空便や倉庫の生産性の限界により、依然として2019年の水準のほぼ2倍に達している。空輸料率は海運料率ほど低下していない。

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